大阪色街散歩 松島新地周辺の赤線建築を訪ねて

大阪府
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1869(明治2)年開設と、飛田遊郭より長い歴史を持つ松島遊郭(現・松島新地)。

大阪大空襲での焼失により現在の場所へ移転、戦後の赤線時代を経て料亭(料理店)街になった松島新地にも往時を思わせる建物がちらほら残っている。

というわけで久しぶりにやってきた九条。ここは明るい時間帯にちゃんと散策したことがなくて、いつかちゃんと歩きたいなーと前々から思っていた。
まずはメインストリート付近から。

「料理店」、花月。
カフェー建築を彷彿とさせる意匠。

場所はこちら。

先述した通り、松島は戦災で移転している関係で飛田の「鯛よし百番」のような妓楼建築は皆無。
なので、建物的な面白味は正直なところあまりないと思っていただいたほうがいいかもしれない。

往時の面影を残す建物と言えば、いわゆる転業旅館、転業アパートに見られるような長屋風のそれが多く、奇抜な意匠とは比較的無縁な町並みが広がっている。

それどころか、一応「松島料理組合」と書かれたアーチは存在するものの、住宅街との境目が極めて曖昧で、むしろ新地の範囲内に普通の個人宅があったりして非常に混沌としている。

そんな中、“現代風にアレンジされた”という前提で最も奇抜な意匠なのがこちらの「かぐや姫」。
物語に出てくるような超絶美人な嬢がいるのかはどうだろう、謎です(-_-)

L字の路地が直交するやや奥まった場所にあります。

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唯一無二の赤線建築

メイン通りから細い路地を北へ入ったところに、何とも惚れ惚れするような遺構が一軒残っている。

もう廃業してしまったのか屋号はかかっていないが、これぞ赤線建築とも言うべき美しい丸窓を持つ建物がある。

丸窓自体は松島では結構見られるけど、修復されてない状態でここまで往時の雰囲気をとどめるのはたぶんこれをおいて他には見られない。

場所はこちら。

こちらもやや洋風の料亭。“袖壁的な何か”の意匠がおもしろい。

何かのオフィスに転用された遺構。違う建物がフュージョンしたようなけったいな意匠と丸窓が特徴的。
この場所は現在の新地ではギリギリエリア圏外になるんだけど、もう少し範囲が広かった赤線時代はこのあたりも含まれていた。

場所はここ。

メイン通りの一本北側にある遺構。

思いのほか長くなったのでここらでページ区切ります。

(2ページ目へ続く)

コメント

  1. maru より:

    それでも、関西方面は良い建物が残っていますね。
    鳩の街は完全に終わりを向かえています。

    • machii.narufumi より:

      鳩の街…もうダメですか。
      気になるので今度東京行く機会があれば寄ってみます。

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