金沢・ひがし茶屋街。
伝統と格式の花街のすぐそばには、かつて「愛宕」という遊郭があった。
詳しい場所はよくわからないので、北側という情報だけを頼りにそちらのほうへ向かう。
菅原神社。芸妓たちの鎮守神だったことが書かれている。
なぜか天満宮の呼称は使われていないようだ。
三番丁
三番丁。
ひがし茶屋街は三本の路地が並行しており、浅野川に近いほうから一番丁、二番丁、三番丁という名前になっている。
メインストリートは二番丁で、一と三は幅も細く、いかにもと言った花街情緒が漂っている。
というのはあとから知った話で、このときは愛宕があったのはこのあたりかなぁと思っていた。
美術館として一般公開されている旧お茶屋。
結局よくわからずじまい。色々調べた感じでも、遊郭に見られるような特徴的な建物は残っていないような話だった。
一応、もう一本の路地も歩いておこう。
観音通り
一番丁の南側に並行する通りは「観音通り」と言って、観音院と浅野川大橋をつなぐ直線の通り。ここには、古い町家や商店がそこかしこにあって、人通りも少なく落ち着いた佇まいを見せている。
なお、この通りは卯辰山麓の重伝建の一部でもある。
この通りから一番丁に入れるので、ひがし茶屋街へ行った際はせっかくなので散策されることをオススメしたい。
この道、元和2(1616)年に卯辰山から観音院が移されたときに整備されたものだそうで。
江戸時代初期。ひがし茶屋街よりはるかに歴史が長い。
このあたりで一瞬だけ雨がやんだので、ひがし茶屋街はおおむねミラーレス一眼で撮影することができた。
ここでもあのコンデジだったらだいぶブルーな気分になっていたと思う。
前回少し触れた通り、ひがし茶屋街は学生時代に初めての一人旅で訪れた想い出の場所で、今回来たのは十数年ぶり。
長いこと旅してると色々な感慨があるけど、ここではそれがより鮮明だった。
築120年超の町家を使ったカフェ&ギャラリー。
一番丁
そのカフェの先を折れると、石畳の路地が始まる。この先がひがし茶屋街、一番丁である。
三本の路地ではここが一番幅が狭く、最も花街色が強い。
隠れ家感満載のお店も多く、二番丁のような人混みもないので歩きやすい。
味のある看板。
浴衣でそぞろ歩きが似合いそうな路地。
一番丁の端っこまで来た。この三階建ても元お茶屋だろうか。
入口だけ見たら遊郭っぽい意匠。まさかな。愛宕はこのあたりじゃないだろうし。
こんなところでひがし茶屋街の紹介を締めたいと思う。
歴史を知ってから足を運ぶと色々な気付きがあって、旅は格段に面白くなる。
皆さんの金沢旅行が実りあるものになることを願って、本編の結びとしたい。
夜のひがし茶屋街もまた風情があっていいもの。
金沢では、ライトアップバスという夜景めぐりのバスも運行している。
せっかくなら、夜も散策されることをオススメしたい。
[訪問日:2017年5月6日]
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