前回で完結した四国旅の番外編としてお届けしたいのが、映画『二十四の瞳』の舞台として一躍有名になった小豆島。
実は旅の2日目、午前中のみという超強行軍で同地へふらっと立ち寄ってきた。
まぁ船を使う時点で「ふらっと」のレベルから逸脱してるわけなんだけども。
乗り込んだのは高松港7:40発の高速艇。
年末の帰省シーズンだから座席の確保が心配だったんですが、全然余裕でした。
小豆島に上陸
わずか30分の船旅の果てに、8:10土庄港に到着。
レンタカーを予約してあったのですぐさま手続き。なんせ時間に余裕がないので、あまりもたもたしてもいられない。
小豆島は、瀬戸内海では淡路島に次いで面積が大きい島で、人口は約3万人。
有名なものは何と言ってもオリーブ、そして『二十四の瞳』である。
この島にやってきた目的は、もちろん後者のほうだ。
小豆島のオリーブの歴史は古く、1908年(明治41年)に三重、鹿児島とともに試作地に選ばれた折に、小豆島だけが唯一栽培に成功し、定着。
道の駅小豆島オリーブ公園には「日本で最初に実ったオリーブ園」がある。これはなかなか見逃せない。
二十四の瞳映画村
さて。海沿いの道を30km近く快走し、やってきたのが二十四の瞳映画村。
『二十四の瞳』は昭和29年(1954年)に公開され、あまたの観衆の涙を絞りとった不朽の名作。昭和の大女優、高峰秀子の代表作としてよく知られる作品である。
四国行きを決めたときから、いや、正確には映画を観たときから、いつか絶対行こうと思い続けた場所で、今回ようやく念願かなっての訪問と相成った。
『二十四の瞳』は、1987年に田中裕子主演で二度目の映画化がされている。
そのときのロケ施設をテーマパーク化したのがこの映画村。入場料(入村料?)は大人890円。
『二十四の瞳』は、小豆島の岬の分教場に赴任してきた女教師と12人の子どもたちが織りなす物語で、時代は戦前~戦争前期。
感動作の印象から勘違いする人もたまにいるが、師弟愛ではなく「戦争の悲惨さ」をテーマに持つ重い作品である。
ご利益のよくわからない謎の天満宮。
また、時代に翻弄され、数奇な人生を余儀なくされた庶民を活写した、-反戦主義者として捉えられることもある- 巨匠・木下恵介監督の傑作、という側面もあるので、そういう観方をすればまた違った印象を受けるかも。未鑑賞の方は是非ご覧ください。
せんせ あそぼ
そしておなご先生は落とし穴へ・・
したたかな ガキども 子どもたちですw
『二十四の瞳』の白眉とも言えるのが、岬の分教場こと、この旧苗羽小学校田浦分校。
これはあくまで映画のセットで、小説の舞台になった本物の「岬の分教場」が映画村の手前約1kmの場所に現存する。
ちゃんと見てきたので、そっちについてはまた後ほど。
分教場の前は汐江海岸となっていて、眼前には茫漠たる海が広がっている。
天気がよければここから鳴門大橋や淡路島が見えるらしい。
それじゃ早速分教場の中に入ってみましょうか。
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