京都五花街の中で、ひとつだけ離れた場所にあるのが上七軒(かみしちけん)。
菅原道真公を祀る「北野天満宮」の門前町にある。
京都最古の花街
上七軒の歴史は古い。
室町時代、北野天満宮の一部が焼失した際、その再建で残った木材を使って七軒の茶屋を建てた。「七軒茶屋」と呼ばれたこのお茶屋が上七軒花街の起源である。
ときは下り、安土桃山時代。
太閤秀吉が北野で茶屋会を開いた折、この七軒茶屋で献上された御手洗団子の味にいたく感動して団子を商う特権と茶屋株を公許した。
この出来事がお茶屋の始まりとされ、上七軒は花街として繁栄していく礎を築くことに。
そんなわけで、他の四花街が江戸時代なのを見ると上七軒が京都最古の花街であることがわかる。
なお、六花街だった頃の島原を含めたら・・移転前の島原は成立が桃山時代なのでいい勝負だったかもしれない。
上七軒は、今出川通の上七軒交差点から北野天満宮までまっすぐ伸びる約400mの参道沿いにある。
小さなまちだが、千本格子の町家やリノベ系のお洒落な飲食店が風情ある町並みを創っている。
安定の仁丹町名看板
上七軒の紋章は、先述した御手洗団子の話に由来して五つの団子がモチーフになっている。
これ、祇園とよく似ているのでたまに「あれ?」ってなる(笑)
四代続いた元お茶屋の建物をリノベした京料理屋「くろすけ」。
何かの記念日とかでちょっと贅沢な気分を味わいたいときに行ってみたい。
参道から脇道へ入った先に歌舞練場と芸妓組合がある。
上七軒歌舞練場
この歌舞練場、夏にはなんとビアガーデンになる。
ビール好きとしては是非とも行ってみたい場所。
この先にある芸妓組合に向かうところで、芸妓さんと遭遇!!
あまりに突然の出来事で
( ゚Д゚)ポカーン
って感じでしたw
いい風情ですなぁ。
この先にあるのが
上七軒芸妓組合
再び参道へ
上七軒は、花街の規模としては小さい。五花街の中では下から二番目。
2009年の情報だと
芸妓数:28人(うち舞妓7人)、お茶屋:10軒
となっている。
芸妓は少数だけど良い技芸を披露すると定評のようで、毎年春には歌舞練場で『北野をどり』が上演される。
洋食屋「グリル 彌兵衛」
こんな感じの、古い町家をリノベしたお洒落なお店が多い。
寿司屋「芳月」
バイク乗り入れ禁止です。
エンジンは切って通行して下さい
京都最古の花街、上七軒。
京都観光の際には、北野天満宮とセットで立ち寄ってみてはいかがだろう。
[訪問日:2017年7月25日]
コメント