温泉地(宿泊施設のある場所)の数が全国で3000を超える温泉大国、日本。
西日本、とりわけ近畿地方を代表する名湯のひとつに兵庫県の城崎(きのさき)温泉がある。
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行ったことがあればもちろん、TVで見たことのある方も多いだろう。
川と柳と石橋。城崎と言えばこの強烈な情景が脳裏に浮かぶ。
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名湯であると同時に古湯でもある城崎には、約1300年という気の遠くなるような歴史がある。
取りも直さず、川沿いを中心に形成された温泉街にも長い歴史があり、実に散策しがいのある町並みとなっている。
About 城崎温泉
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風情だけを見れば国内屈指と言えるだろう城崎温泉があるのは日本海に面した豊岡市。
京都、大阪からいずれも特急に乗れば2.5時間くらいでアクセスできる。
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駅前の道をまっすぐ北へ歩けば5分ほどで大谿(おおたに)川に出る。
兎にも角にもまずはこの柳が揺れる川べりを歩いてみなければ何も始まらない。
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柳湯は外湯のひとつ。
城崎では、7つある外湯をめぐるのが正しい過ごし方となっている。
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平安時代にはその存在が知られていた城崎は、江戸時代になってから湯治場として庶民の間でも人気になり、宿屋が増加していく。
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とは言え湯治場なので、宿屋と言っても内湯を持たない長期滞在向けのいわゆる部屋貸しのようなスタイル。(内湯を持たない伝統的な湯治場は、今でも東北地方などには残っている)
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しかし、大正14年に発生した北但馬地震で城崎の町は全焼。
復興過程で、ある旅館が敷地内で掘り当てた温泉でこっそり内湯をつくったところ、城崎の伝統を壊すことになると裁判沙汰に発展し、20年以上も係争が続くことになる。
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その結果、各旅館が全体で設けた一定の規制のもとに内湯を引くことが認められたという歴史があるが、そういう経緯なので大浴場とはいかず、あくまで城崎では外湯めぐりが基本、という考え方になっている。
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なお、各外湯は800~900円、一日券を買うと1500円で入り放題。
宿泊客は基本無料で外湯めぐりができる。
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また、城崎と言えば何と言っても松葉ガニがキラーコンテンツである。
そのため、泊まりで来るなら冬を推したい。
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じゃあ、薀蓄はこの辺にしてそろそろ町並みについて言及していきましょうか。
裏通りの盛り場
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温泉街と言えば歓楽要素が付き物のわけで、城崎の場合は大谿川の北側の路地裏にそれっぽい一角があった。
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昔なつかしの遊技場。
1960年代に今で言う浄化運動が行われ色街的な要素が一掃されてしまったとかで、確かにちょっと歩いた感じだとピンクっぽさはほとんど感じられなかった。
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建物的には面白いものがあったりするんだけどね。
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すっかり健全な盛り場のようで。
というわけで、裏通りはこれぐらいに。
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