もうずいぶんと古い記事になってしまったが、かつて神戸の中心地が新開地だったという話を書いた。
今のラウンドワンのところに立っていた演劇場、聚楽館(しゅうらくかん)は昭和53年に惜しまれながら閉館するも、建物裏手の迷路のような小路は今なお健在。
輝かしい時代へのオマージュから、その小路は「聚楽横丁」と名付けられた。
B面の神戸
その新開地エリア、キャッチコピーのつもりなのか自らを「B面の神戸」などと名乗っている。
心なしか自虐の色を帯びているが、三宮にお株を奪われた現在地を表すにはコレ以上ない絶妙な言い回しだと思う。
レコードやカセットテープを知らない今の若者は「B面」と聞いてもイマイチピンとこないんだろうなぁ、A面の最後で早送りするときのキュルキュル音の話を共に懐かしむこともできないんだろうなぁ・・
なんて感傷にひたりながら聚楽横丁に足を踏み入れた。
場所的には、新開地商店街と並行する大通りの間にあたる。
このあたりは前回ちょろっとだけ歩いてたけど、あえて「聚楽横丁」なんて名前がついてちゃんと案内板まであるんなら、こっちもちゃんと歩いてやろうじゃないの、と言う気になった。
遠くに見えるカラフルな構造体がラウンドワン。
居酒屋の提灯との間には、ちょっとやそっとじゃ埋められない格差を感じる。
聚楽館が閉館した後も、建物裏手の迷路のような小路には、まるで隠れ家のように小さな店舗が点在し、いまも常連たちに愛されています。
目の前の風景は、案内板の情景描写にあったまさにそれと同じだった。
小さな飲み屋が迷路のような小路に点在している。
実に歩きがいのある路地裏風景・・おや?
「料理屋」
まさかこんなところで見つけるとは・・!!
レトロな喫茶店も一軒。
どことなくドヤっぽい雰囲気の旅館。
B面はBサイドともいう。
これぞ「BE KOBE」ならぬ「B KOBE」
以後よろしく。
さらに怪しげな旅館が一軒。
福原が近いだけに転業かと疑いたくもなってくるけど、まぁおそらく普通のビジネス旅館でしょう。
湊川公園の目の前には、さらにレトロな喫茶店「小町」。
神戸がオシャレでハイカラな街だと眠たいことを言っている人も、さすがにそろそろ目が覚めてきたんじゃありませんかね。
まだあとふたつ、商店街を歩きますので。
しばしお付き合いをいただければ。
[訪問日:2019年3月16日]
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