何やら倉敷に怪しげな横丁があると知ったのは、もうずいぶん遠い日のことである。
これを見る限り、川西町を歩いた頃には既に認識していたように思える。
倉敷はまだいくつか歩きたい商店街や路地があるので、またいつか機会があれば足を運びたいと思う。
いつかと言いながら3年経ってしまったが。
この歩きたい路地こそが、本日の目的地に他ならなかった。
その横丁の名は、、クラシキゴールデン横丁。
ゴールデン・・なかなかどうしてワクワクする響きではないか。
場所は、遊郭があった川西町から南へ5分ほど歩いた稲荷町にある。
お隣にZAGZAGというドラッグストアがあるので、ここを目指して行けばよい。
着いた。
まさに全身からワクワクがほとばしるようなイカしたアーチがお目見えした。
どことなく「笑ゥせぇるすまん」や「ゴルゴ13」を彷彿とさせるフォントのテイストが渋い。
右へ視線を移すと、焼肉屋の前に謎のマネキンが置かれていた。。
何だこれ。。
ゴールデンな路地裏に酔う
いざ、尋常に・・
ゴールデンな横丁に足を踏み入れた。
ゴクリ・・
まるで深海のように静かだった。
いわゆる昭和遺産的なうらぶれた横丁をイメージしていたが、明らかに近年人為的な改修が施されたかのような雰囲気を醸している。
その疑問は、この横丁の来し方へたどり着いたところで綺麗に氷解した。
2013年7月25日。
かつて「山陽鶴横丁」という名だった昭和40年代の飲み屋横丁が、地域活性化の名のもとに新しく生まれ変わった。
それがこの『クラシキゴールデン横丁』なのだそうだ。
プロジェクトが立ち上がった時点で、営業していたのは2店舗のみ。
理念に賛同した経営者らが集い、バー、焼き肉屋、居酒屋、すし屋、ラーメン屋など15店舗が同時オープン。
かくして、昭和の面影を残した飲み屋横丁が爆誕したというわけだ。
こういう復活劇は結構珍しいと思うが、富士吉田の「新世界乾杯通り」あたりが同様の事例になるだろうか。
そしてここでも富士吉田と同じ言葉が浮かんだ。
今度は夜に来たいな。酒飲みに。
なかなか泊まりで来る機会なんてなさそうだけど、いつの日か!
夜にここに来る用事は残念ながらないだろうな・・
さて、近くにもうひとつそそられる横丁があることを知ったのでそちらへと向かってみる。
岩井志麻子の『ぼっけえ、きょうてえ』で知った「ぼっけぇ」につい目が止まった。
岡山弁で「すごく」「とても」を意味するコトバである。
愛染横丁
目当てのものはすまいりー食堂の斜向い、県道に面した場所で見つかった。
読み方は果たして「あいぜん」なのか「あいぞめ」なのか・・
そんなどうでもいいことを考えながら中に入ってみると。
ちっちゃっ…!
横丁って名前付いてるから期待して行ったのに、、とんだガッカリ案件ですわ。。
以上、ゴールデン横丁と愛染横丁のお話でした。
[訪問日:2021年5月1日]
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