岸辺からJRで一駅、吹田で降りた。
北口からすぐの片山町に古い町並みがあるというので歩いてみたが、残念ながらここで書けるほどの収穫を得ることはできなかった。
ガッカリしつつも、今度は駅の反対側、南高浜町へ向かった。
お、なんか道標が立っとる。
曰く、この地点が亀岡街道と吹田街道の分岐点で大阪と京・北摂地方を結ぶ大切な道だったと。
吹田街道とやらは一直線に江坂のほうへ続いてるので今はもうない道なのかな。
ひとまずそのまま大阪方面へ向かう。
これは古い街道だった名残、ってことでよいのかな。
吹田の渡し
すぐに神崎川にぶち当たった。
対岸は東淀川区の上新庄あたりになるが、昔は舟で渡していてこの場所を「吹田の渡し」と言った。
すぐそばには人道橋、やや下流寄りに「高浜橋」が架かる。
やぁ、君が船頭かい?
対岸に行きたいんだが乗せてくれるかい?
え、違うって。
そうか、君か。
渡し賃はいくらだい?
※酒は呑んでません
吹田の渡し付近で、淀川から分岐してきた水路がぶつかる。
この水路ができたことによって吹田は淀川とつながり、川湊として重要な地位を築くことになった。
南高浜町、およびその西側の内本町は、農村地帯でありながら、街道と水運によって吹田の中でも最古クラスのまちでそれを示唆する建物がいくつか残っている。
そのひとつが江戸時代の庄屋屋敷を再生した浜屋敷。
現在は寄贈された市が管理しており、文化活動や交流拠点として一般公開されている。
右側が主屋で左側が蔵棟。
主屋は入母屋造り。
中は無料で見学できる。
田の字型の間取りをしており、同じサイズの部屋が二列並んでいる。
大阪で「へっつい」と呼ばれるかまど。
最後に内本町を歩いて今日の散策を締めよう。
スタートが14時頃と遅かったせいでもうタイムリミットが近い。
内本町には重文になってるすごい屋敷が一軒残っているのでまっすぐそこへ向かう。
この重厚な黒塀がそれのはずなんだけど入口どこやねんw
結局屋敷の周りをぐるりと回ってようやく見つけた。
明治28(1895)年に建てられた旧西尾家住宅。
広大な敷地内には主屋、離れ、茶室、土蔵、庭園などがあり、ビリヤード室を備えた洋風棟まであるそう。
当主が亡くなったことで所有権が財務局に移り、一時は取り壊しの話も出たそうだが市民が保存運動を起こした結果吹田市に管理を委託。
市が改修、整備をし現在は「吹田文化創造交流館」として一般公開されている。
なお、旧中西家住宅と同様事前予約制で決まった曜日だけ観覧できるそうだが、現在絶賛大規模改修工事中で見れる範囲が限定されるとのこと。
詳しくはHP等を参照いただければ。
ついに街灯が点いて写真撮るのがだいぶ辛くなってきた。。
旧西尾家住宅のそば、府道に面した場所にもでかい屋敷が立っていてそこにはなんと茅葺屋根も残っていた。
これにて本日の散策はお開き。
帰りは一番近い阪急の吹田駅まで歩いた。
旧中西家住宅と旧西尾家住宅はいつか行こうとは思ってるけど、予約制なのがちょっと難点だよね。
[訪問日:2021年11月6日]
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