レトロ市場。レトロアーケード。レトロ商店街。
色々な呼び方があるが、とりわけ関西圏でこう呼ばれる代物が多いのが大阪市、尼崎市、そして神戸市である。
これまで数々の市場を紹介してきた神戸で、有名でありながら未紹介となっていた場所がひとつだけあった。
灘区の水道筋界隈。
阪急の王子公園駅の東側に広がるエリアである。
まずは、線路沿いを東へ向けて歩いていくと不意に山側に現れるこちらの市場を紹介しよう。
余談だが、キレイに海と山に挟まれた神戸では方角の概念がやや変わっていて、南北のことを「海側」「山側」と呼ぶ。
元町にある大丸神戸店では方角を示す案内表示が本当にそうなっているので、興味のある方は見に行ってみてはいかがだろう。
線路を渡り目の前に立ってみると、拍子抜けするほど短いアーケードと対峙することになった。
神戸には日本一短い国道の174号線があるが、日本一短いアーケード選手権的なものをやったらグランプリ狙えるんじゃないかと思えるほど短い。
あっという間に通り抜けてしまった。
短っ…。
アーケードというより、「ヨコタ」というスーパーっぽい商店の軒先と言ったほうが正しいのかもしれない。
振り返ったところでそう理解するに至った。
そして右側に視線を移すと合点がいった。
今は車庫になっているが、おそらく昔はこちらも店舗だったのだろう。
そりゃ確かに屋根要るよな。
店舗に隣接した建物にも屋根があり、さらには階段で繋がっている面白い光景。
おそらく店舗と住居なのだろうと思う。
摩耶商店街
2枚目の写真でチラッと見えていたが、アーケードの先で「摩耶商店街」と書かれたアーチがお目見えする。
昔はこの先にもアーケードが続いていたのではないかと勘ぐってみたが、ストリートビューを最も古い2009年まで遡っても期待したものはついぞ現れなかった。
日曜なので閉まっていたのか、こちらの豆腐屋さんはまだやっていそうな雰囲気を辛うじて醸し出している。
ただ、すでに商店街としては機能しておらず、アーチが撤去されてしまったら最後、ここがそうだという判断に至るのはよほどの玄人じゃないと無理だろうと思う。
この脇道の風情よ…。
その先にはクリーニング屋。
摩耶商店街は100mぐらい続いて終わりを告げた。
結局商店らしきものは3~4軒。
むしろよくここまでアーチが残ってたな、と逆に感心してしまった。
山側から海側入口を望む。
こうやって切り取るとまだ商店街っぽさは健在なんだけどなぁ。
線路沿いに香ばしいスナックがあったのでついでに紹介。
まぁ、皆さんお目が高いので1枚目の写真ですでに気づいてましたよね。
コロナ対策のガイドライン遵守してますよ~の貼り紙があったのでどうやら現役の模様。
さて、と。
肩慣らしも終わったのでそろそろ本命のほうへ参りましょう。
[訪問日:2021年11月14日]
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