盛岡駅から東へ3km。総鎮守とされる「盛岡八幡宮」の門前町にあった遊里を訪ねやってきた。
参道より。正面に小さく見えるのが八幡宮。
さて。通り沿いには何か残っているだろうか。
遺構でもなんでもないけど・・
気づいたら、斜めの取っ手に脊髄反射的にシャッターを切っていた。
まぁ無関係だとしても雰囲気はあるよね。
なんか凄いのが出てきたぞ。
カフェー調・・戦後は赤線だったのでその名残か。
実はこれ、前頁で「スタイリッシュな建物」と書いた建物のファサード。間口はそんなにないけど、つまり奥行は裏通りまである。まるでうなぎの寝床である。
あとはもう、ちょこちょこ古い木造家屋があるくらいで、こんなスナックビルぐらいしか見どころはないなぁ。。と思っていた矢先。
どーん。
な、なんだこの重厚なレンガ造りは・・
明らかにここだけ雰囲気が浮いている。「新八幡街」と書かれているが、ここは一体何ぞ?
ゲートをくぐると、中はただのスナック街となっていた。落差が著しくてちょっと唖然とした。
ははーん。ビルと呼ぶには微妙な形状だけど、いわゆるソシアルビルか。
でも、結構空きテナントが目立つ。
参道沿いはあまり見どころがなかったので、最後に北側の路地を少しく歩いてみる。
路地へ分け入ると、花街だった南側に比べ、急激に場末感が濃くなってくる。参道を挟んでこうも雰囲気が違うものか。かなりバラエティに富んだ町並みである。
ネットで拾った情報の受け売りになるが、ここらは昔でいう「青線」的な場所だったらしい。
ちなみに盛岡の風俗事情はデリが中心だそう。店舗型は条例で(おそらく新規出店が)禁止されていて、もはや風前の灯だとか。
その先には大規模なスナックビルが。
盛り場にも古今東西特色があって、地域性やら歴史やらかじってから歩くとまた楽しみ方が違ってくる。
人が集まるところにできる盛り場。そのせいで、都市圏では再開発に呑まれて消えていく場所も少なくない。
新陳代謝が比較的ゆるやかな地方にはまだまだ面白い場所が多いが、高齢化、老朽化、人口減をコンボで見舞って廃墟化する場所もまた多い。
こういう場所が今後どんどん減っていくという現状に、一抹の寂しさを感じるのは何も筆者だけではないと思う。
わんこそばと散々迷ったあげく・・
夕食には冷麺とビビンバを頂きました。
美味しゅうございました。合掌。
[訪問日:2015年5月4日]
〒020-0034 岩手県盛岡市盛岡駅前通1 盛岡駅
コメント
この様に、日本国中に赤線跡といわれる場所がありますが
一番最初に、本として発表した木村 聡さんは、偉大ですね。
いろいろな人に影響をあたえとります。
言われてみるとその通りです。僕なんかはかなり後発ですが、各地歩く際に色々調べてみると、色んな方がブログとかに書いてるんですよ。それこそ何年も前の記事もあったりで。当時はまだ媒体としてWebが弱かったというのもあるのかもしれませんが、結果として「バイブル」みたいになってるんだからやっぱり木村さんは偉大ですね。