70年の歴史を持つ神戸・元町高架下商店街。岐路に立たされた商店街は一体どのようなところであるのか、その後編である。
モトコー5
「モトコー4」の時点で思ったけど、ネーミングのノリがもはや戦隊モノのそれである。こういう遊び心、嫌いじゃない。
この5番街から急激に場末感に拍車がかかってくる。三宮、元町からずいぶん遠ざかってるし当然と言えば当然だろう。正月に行ったからわからなかったけど、実際、5~7番街はリアルにシャッター街と化しているそうである。
もう反対側に抜けた。ここは短かったな。
やっと6番街。さすがは日本一長い高架下商店街である。
この辺まで来ると装いが一気に地味になってきて、あまり商店街という感じがしない。それ以前に人の往来がほとんどない。
これが噂のシャッター街。通路が狭いので結構圧迫感がある。
全体を通して、ところどころ南側に抜けられるポイントがあるんだけど、この6番街にそれが異様に細いところがあった。人ひとりギリギリ通れそうだけど、ビールの呑み過ぎでお腹が出たお父さんは多分アウトである。
巷では、モトコーのことを「魔窟」と呼ぶ人もいるらしいということが、このあたりでようやく理解できた。
まぁ落書きに関してはどの区画も一様にひどかったけど、おもに後半のほうでは壁によくわからないペイントが描かれていて面白かった。
ようやく素敵なお店を見つけた。終戦直後、1946年にオープンしたという純喫茶ホワイト。
正月からお店をやっているというのもまた素敵。
※2020年に多くの人に惜しまれまくりながら閉店しました
いよいよラストの7番街。ずいぶん歩かされたのでさすがにだれてきた(笑)
構造は、5番街以降はほとんど同じような感じだった。店が開いてないので残念ながら雰囲気については言及のしようがない。
最後の最後で、ずっと並走してきた県道が一瞬高架から離れるところがある。その先で線路が緩くカーブするこの路地が一番の撮影ポイントではないかと思う。
外から見ると、一階が店舗で二階が居住空間というのがよくわかる。
今川小路を見に行ったときも思ったけど、四六時中頭上で轟音が鳴り響く住環境はどうであろう。やはり慣れの問題なのだろうか。
北側に関しては一日中日が当たらないという問題もあるし、きっとここで暮らすのは想像以上に大変なんだろうな、と勝手に思ったりしている。
すごいなこのスクーター。サドルもなければハンドルもない。これでどうやって走れと言うのか。
マニアに支持される戦後の雰囲気をとどめたい商店街側と、来る大震災に向け万全を期したいJR側。双方正論であり、どちらかを押し通すことはできないし、お互い引かなければそれこそ平行線である。
譲歩するところは譲歩し、理想的な着地点を見つけ出してほしいと切に願う。
ただ、ホントになくなるかもしれないので、レトロ好きな方はお早目に。今ならまだ間に合いますよ。
[訪問日:2014年1月2日]
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