鳥取県の三大都市と言えば鳥取市、米子市、そして倉吉市となるわけなんですが、偶然にも有名な温泉があるのもこの3つの市。鳥取温泉、皆生温泉、そして三朝(みささ)温泉がそれである。
開湯850年を数える古湯
まぁ厳密には倉吉じゃなくて三朝町なんだけども。倉吉駅から車で20分くらいとアクセスの良い三朝温泉は、開湯が平安時代という歴史ある温泉。
三朝川の清流沿いに開かれた温泉街で、何と言っても有名なのはその泉質によるところが大きい。(後述)
源義朝の家臣、大久保左馬之祐が神の使いだった白狼を助けた折に、夢枕に立った神様から「楠の根株から湯が湧き出ておる」とお告げを聞いて発見したのが由来とされている。
この元湯は現在「株湯」という公衆浴場になっており、切り株の形をした飲泉場がある。(あまり美味くなかったw)
(゚д゚)マズー
( -д-) 、ペッ
三朝小唄の舞台
「三朝小唄」は昭和4年にマキノプロダクションによって映画化され、当時大ヒットとなった映画。元は昭和2年に発表された野口雨情作詞による民謡で、当然三朝温泉は映画のロケ地となった。
三朝橋のたもとには映画のワンシーンを思わせるブロンズ像が設置されていた。
開放感ありあまる混浴露天風呂
そのブロンズ像の横から河原に下りるとあるのが、名前もそのまんま「河原風呂」。
手前が足湯で、よしずの向こう側が混浴露天風呂。
常に人目にさらされるこの環境下、いくら微妙に見えないとは言え女性には相当心理的ハードルが高そう。
温泉街をぶらつく
ここに来たのはもちろん温泉に入るためなんだけど、まがりなりにもまち歩き系サイトの管理人をやってる以上、手ぶらで帰るわけにもいかないわけで。
古い温泉街って渋いまちなみが残っている可能性が高いしね。
安倍さんが「この道を。力強く、前へ。」と言っている。どうやらこの道で合っているようだ(笑)
今歩いてるのは三朝川の南側、恋谷橋と三朝橋をつなぐ道でたぶんここが三朝温泉のメインストリートっぽい感じ。
造り酒屋の「藤井酒造」さんの軒先には杉玉が3つもついていた。
組合員専用という共同湯を越えた先にあるのが・・
薬師の湯なる足湯兼飲泉場。
そしてここが広場になっている。
三朝温泉って遊べるの?
昭和30年の『全国女性街ガイド』には芸者が「6軒48名」いたと記載されている三朝温泉。
今はもう芸者は絶えてしまい、普通コンパニオンを呼んで遊ぶのが主流とのことらしい。
確かに歩いてても歓楽色はまったくと言っていいほど感じられない。
ただ、足湯広場近くで芸者がいた時代の名残をひとつだけ見つけた。
思いがけないところで思いがけないものを見つける。それがまち歩きの醍醐味。
それは突然目の前に現れた
もう少し進むと、突如として刺激的な色彩が視界に飛び込んできた。ナンダコレ。
それは昭和36年に開業したという娯楽場だった。今はリニューアルして旅館組合直営となっているらしい。
スマートボール!!
射的!!
Σ( ゚Д゚) スッ、スゲー!!
やべ~三朝温泉に泊まりたくなってきた!
そして娯楽場の目の前には、「ニューラッキー」と書かれた芝居小屋。
実はこれ鳥取県最後のヌード小屋(ストリップ劇場)で、2012年に閉店したあと、同じ名前で芝居小屋として再出発をしたという。
イベントのない日はレトロな撮影スポットとして注目されてるんだって。
いや~、ちょっと中入ってみたかったぞ。
ストリップもあったぐらいだし昔は歓楽色があったんだろうな、ほら、なんかもう一軒あったしさ。ヌードスタジオって何だろう。ヌード専門の写真館ってこと?
世界屈指のラジウム温泉
三朝温泉の泉質。
それは、温泉大国の日本でも珍しい放射能泉。しかも!
国内どころか世界でも屈指のラジウム温泉。高濃度のラドン(分解されたラジウムによって生じる放射線)を含んでいて、ホルミシス効果(刺激を受けた細胞が働きを活性化させ、免疫力や自然治癒力が高まること)を与える湯として知られているのが三朝温泉。
ここまでは行く前から知ってたんだけど・・(一応温泉ソムリエ持ってますから)
こんなゆるキャラがいたとは知らなんだ。
その名も・・湯けむり怪獣ミササラドン
名前と風貌からほとばしる脱力感もさることながら・・ひとつだけツッコんでいいです?
「頭でかすぎじゃね?」
これ着る人、すごくつらそうなんだけど色々大丈夫なんだろうか・・
ちなみにこの珍獣は観光案内所にいました。
ちょっと寂れてたけど楽しかった、昭和遺産と珍獣に出会える山陰の名湯、三朝温泉。
鳥取方面にお出かけの際は、ぜひともお立ち寄りあれ。
[訪問日:2016年12月24日]
コメント
阿部さんに道を考うとは流石ですね(爆笑)
温泉ソムリエだったとは!
あそこに貼ってあればそうとらえるしかないですよ(笑)
えぇ、まぁ、色々やってるんです・・浅く広く。