勝山、湊遊郭。
かつて花街として栄えた河原町通り(勝山市本町)に、目新しい建物が1軒立っていた。
「花月楼」と書かれた料亭建築。花街の名残であることはひと目で解ったが、何やら外に開かれている様子。
何かのお店か、それとも資料館的なものだろうか。
これは気になる。
看板には、「まち中の伝統文化と食の拠点として生まれかわりました」とある。
何やらようわからんので、とりあえず入ってみた。
声をかけると店員さんが出てきたので、見学したい旨を告げると気持ちよく迎え入れてくれた。
旧料亭花月楼
1階が郷土料理のランチビュッフェ、2階が団体客向けの座敷になっているようだ。
食事じゃないので2階にあがる。
花月楼は明治30(1897)年に建てられた料亭。料亭は平成11年に閉店し、その後は女将さんが住んでいたが、2016年に市に譲渡。
最小限のリノベーションにとどめながら改修し、今回のリニューアルにこぎつけたらしい。
登記上は明治37年築ということになっていたのが、改修の際に屋根裏から見つかった文書により、本当は明治30年ということがわかったという。
これが座敷。さすが元料亭、広い。
ちなみに、20畳と32畳の大広間がある。
4月28日にオープンしたそうなので、ちょうど1週間前。
まさに棚ぼたなタイミングだった。
花月楼は開業当時は料理屋で、途中から料理旅館に姿を変えたそうである。
岡本太郎や水上勉など、著名人も宿泊・食事をしたというのだからすごい。
必見なのが、この広間の天井。傘状になっているのがおわかりだろうか。
この意匠を凝らした傘天井が、花月楼最大の見どころ。
今回、これを活かしながら改修したんだとか。
2階には芸妓の控室や客室もあり、料亭(料理旅館)ならではの特徴が残っている。
二階から眺める河原町通り。
一晩で百人ぐらいの人で賑わったことから「百人町」という呼び名もあったと。
この意匠は松だろうか。
一階のメニューは1,000円前後から最も高い御膳が3,500円と比較的リーズナブルな料金設定。
二階の座敷は完全予約制で、昼御膳が2,500円~3,500円。夜が5,000円~(10名以上)とこっちはややハードルが高い。
来るなら昼がいいかな。
来る前から知ってたら白峰でお昼食べなかったのになー。
と思いながら見学終了。
いいもの見れた。ありがとうございました。
ファーッwww
手書き!!?
花月楼はパワースポットだった
店員さんにお礼を告げて帰ろうとしたら、「松の木は見ましたか?」と。
なんのこっちゃと思ったら、外にこんなのがあった。
梅の木から松が生えている・・という夢のコラボレーション。
そして、妙なところに枡が置かれている。
松梅(しょうばい)と枡(ます)
「商売、ますます繁盛!!」
ということらしい。
お後がよろしいようでm(__)m
しかしまぁ、松も梅も縁起物。いやはやいいもの見れた。
こりゃのちのちいいことあるかもなぁ。
なんて思いながら帰路についた。
5日間、か。いい旅だった。
[訪問日:2017年5月7日]
コメント