去年の11月に四国東部をツーリングしてきまして・・という話をつらつら書き始めてはや1ヶ月。
ようやく最終話と相成った今日の話は、最終日、途中で立ち寄った東かがわ市の引田(ひけた)について。
東かがわ市は、隣はもう徳島。うどん県の東端にあたる市である。
ちょうど通り道だったのと、フェリーまで幾分時間があったのでこの東かがわの引田にある古い町並みを見ていくことにした。
ベンガラの醤油屋
目当ての町並みは、引田駅の北側、川と海に囲まれたエリアにあった。
強烈なベンガラ色をまとった老舗醤油蔵、「かめびし屋」付近から散策を開始した。
江戸時代は宝暦3(1753)年総業という老舗中の老舗であるかめびし屋は、伝統製法「むしろこうじ」製法を続ける全国で唯一の醤油醸造元。
蔵は築200年以上。なんと18棟もの建造物が国の登録有形文化財と言う、只者ではない醤油蔵である。
どうせ奇抜なのは外観だけだろう・・とか舐めてると痛い目に遭うので注意されたい。
築100年の古民家をリノベーションしたゲストハウス、かめびし邸。
文字通り、かめびし屋が経営している。
一棟貸しで一泊20,000円(4名まで一律、以後一人あたり5,000円加算)だそうな。
小規模のグループ旅行なんかにいかがでしょう?
煉瓦煙突が目を引く「讃州笠屋邸」。
笠屋邸は江戸時代から続く商家(酒屋)で、辛口の日本酒をつくっていたそう。
まぁ、元造り酒屋さんなのは煙突見たら一目瞭然。
今は日曜だけやってるカフェ・・みたいな情報を見つけたけどどうなんだろ。
カフェなんて書いてなかったような。。
讃州井筒屋敷
江戸後期~明治期に建てられた旧佐野家住宅。
屋号だった井筒屋から取った「讃州(さんしゅう)井筒屋敷」と言う名で、現在は観光施設になっている。
佐野家は江戸時代、醤油の醸造をスタート。大正期には酒や焼酎、みりんも製造するなど手広く事業を手掛けて県内有数の大地主となった。
が、1997年に廃業し、空き家となって放置されていたのを当時の引田町が「これはあかん」と2001年に建物を取得。
東かがわ市になったのち、2005年に現在の施設としてオープン。
現在は歴史資料館のほか、観光案内所、食事処、土産物店、休憩所を含む町並みの観光拠点として機能している。
こういう風に行政が主体となって古い建物を保全・保持して行こうという取り組み。素晴らしいですね。
旧引田郵便局の「カフェ・ヌーベルポスト」。
竣工は昭和7年で、昭和52年まで開局していたらしい。
かなり独特な意匠をしている。
江戸時代に代々引田村の庄屋を務めた「日下家」。長屋門が立派。
ちなみに、旧引田郵便局を建てたのはこの日下家。
続いて「松村家」。
江戸中期から多嶋屋の屋号で魚の卸商を営んでいた商家。建物は江戸末期。
お隣さんの「泉家」。
海産物の販売を軸に、サイドビジネス的に酒・たばこの小売なんかをした商家。
建物は江戸末期。
いったん区切りましょか。
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