『九州の小京都』と呼ばれる、杵築の城下町を引き続きぶらぶら。
台地が谷を挟む地形に形成され、独特な存在感を放つ杵築は、誰が言い出したのか知らないが巷では「サンドイッチ型城下町」などと呼ばれている。
しかも“日本唯一”という肩書きもついてたりして、近年観光客が増えているそうな。
しかも、2017年11月には「武家町」としてめでたく重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)にも選ばれている。
空港からも近いし、今後ますます人気が出るのではないかと思う。
祈りのパワースポット
ぶらぶらしてたら、そんなミーハーな観光客が好きそうなキーワードが出てきました。
その名も「祈りのパワースポット」。
これはなんぞやと言うと、神社・教会・寺院が並んで立つ珍しい場所なんだと。
なるほど、ご利益も3倍って言いたいんですね。わかります・・( ゚Д゚)
南台はこんなところにして、今度は北台へ向かってみる。途中、元スタンドだったスタイリッシュな廃墟があった。
北台へは、西側にある「富坂」を上って行っ・・ん?なんだあれ。
そこには、何だったのかよくわからないけどいい感じの洋風建築。こういう建物を見るとついつい嬉しくなりますね。
このあたりに遊郭があったようです
富坂を登っていくと「札の辻」という辻に出る。そこにどっしりと佇むこの只者ではない建物。
ただの大衆食堂らしいけど元料亭か何かに見える。
そこから東へクランクし、細い路地へ分け入ったこのあたりにかつて遊郭があったそうだ。武家町の外れの、城からだいぶ離れたところという地理関係も素直に頷ける。
カラーコーンが置かれ、どう見ても末期的な様相を呈しているこの元産婦人科はかつて妓楼だった・・とか。かなり傷みが激しい。
※近年解体されました。現存セズ。
近藤産婦人科の裏っかわにはこんな木造建築が建っている。棟続きではないけど、通路でつながっている風に見える。
和洋折衷のバルコニーが異常なほどに艶っぽい。ここから娼妓が客を見送っていたのだろうか、などと考えてみる。
おそらくは、上客用の上等な部屋だったのでは。
裏手の細い路地を歩いてみると、「秋葉 稲荷 両社」と書かれた小さな神社があった。遊郭が寄進した痕跡を探してみたけど見つからなかった。
北台の武家屋敷
藩政時代の雰囲気を色濃く残すのが北台の武家屋敷界隈。
杵築城の築城自体は室町時代だが、江戸時代に松平英親が豊後高田から移封され、杵築藩は三万二千石の城下町として明治維新まで続いた。
ちなみに、元々は「木付」だったのが、1712年の幕府からの朱印状で「杵築」と誤記されていたのをきっかけに漢字を変えたそうな。
難しい方向に誤記するとか、間違えた人はよほどの漢字マニアか何かだったんじゃ・・
北台の見どころはまぁ色々あるんだけども、まずはここに行ってみたい。
そう、最初に反対側から写真を撮った「酢屋の坂」。どっちから見てもやはり風情がある。
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