琵琶湖に浮かぶ、日本唯一の“湖上有人離島”である「沖島」。
離島という非日常感もさることながら、ここはとにかく路地裏風景が素晴らしい。
沖島の路地を彷徨う
道が狭い、家々が密集、ほぼ木造家屋。
筆者が考える魅力的な漁村テンプレートはこの3条件である。
沖島はこれらをすべて満たしている。
港から小学校まで続く山側の路地を「ホンミチ」と呼ぶそうだ。
まずここを歩こう。そうすればすぐに沖島の魅力が理解できるはずだ。
なお、この道は水産庁が選んだ未来に残したい業業漁村の歴史文化財産百選なるものに選定されているらしい。
初めて聞いたよ、そんな百選…。
いわゆる下町的な路地裏風景なら大阪や兵庫(特に尼崎に多い)なんかでも比較的よく見られる。
ただ、これが離島となると近畿圏では家島諸島あたりまで行かないといけないので、いかに沖島の存在が貴重かと言う話になってくると思う。
まぁ、関西なら瀬戸内あたりもそう遠くないので、関東よりは全然離島めぐりしやすいんだけどね。
さて、沖島の集落にはこんな路地裏がそこら中にある。
ここで堀切港に書いてあった内容を思い出してみよう。
そう、漁師さんたちは日中が睡眠時間なので路地は静かに歩こう。
この島は観光スポットではなく、島民が暮らす生活の場所。
それを脳内で3回ぐらいループさせてから歩き出すとちょうどよいと思う。
と言うか、実際に歩くとわかるんだけど昼間なのにほとんど住民に出会わなかった。
そして静か。
つまりは家の中でお休み中ってことなんでしょう。
沖島の路地は、本当にどこを切り取っても絵になる。
この日、カメラ2台体制のそこそこ本気モードで臨んだので全然足が進まなくてですね。
食事するつもりだったとかなんとか言ったけど、白状すると、撮影に夢中になりすぎて帰りの船に乗り遅れそうになったというねw
まぁそんなわけで、路地裏の撮影目当ての方は結構時間かかると思うんで。お気をつけください。
ホンミチを港のあたりまで戻ってくると、一本道だった路地がまるで入り組んだ迷路のような様相を呈し始める。
こういうところはあえて何も考えずに、気の向くままに彷徨うのが楽しい。
沖島郵便局。
もちろん、“湖の中にある日本唯一の郵便局”となる。
別に狙ってたわけではないんだけど、たまたま出す予定だったハガキを持ってたのを思い出したのでここで投函した。
ちゃんと届いたのをあとで知ってちょっと感動した。(いや、そりゃ届くだろ)
島の北側に向かってみる。
北側には謎の桟橋があった。
対岸に見えるのは、方角的に高島市あたりだろうか。
滋賀県名物、飛び出し坊やもちゃんといた。さすがこのへんは期待を裏切らない。
こちらがカフェ営業を行ういっぷくどうさん。
ランチもやってるみたい。
このあたりは、もう余裕がなくなって焦ってた頃じゃないかな…w
いやはや、素晴らしい路地裏風景だった。
やっぱ漁村はこうでなくちゃな。
最後はバッタバタだったけど、1時間半でなんとか回りきることができた。
次の船が2時間後で、食事か休憩ができたら1本遅らせようかと思ってたけどそれが無理だと気づいたので結果的に駆け足で回ることになってしまった。
これも離島あるあるだけど、船の時間に振り回されたり店が開いてなくて予定を狂わされたりそんなことがよく起こる。
そういうのも含めて島旅の醍醐味だったりするんだけどね。
日本唯一である“湖上の有人離島”、沖島。
離島気分を身近に味わうことができることと、路地裏がとにかく素晴らしいの一言に尽きるので、遊びに行ってみてはいかがだろう。
[訪問日:2019年12月23日]
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