昔は四国の玄関口と言えば高松だったが、今は瀬戸大橋が架かる坂出である。
江戸時代から塩田と塩の積み出し港として栄えた坂出は、戦後は臨海工業地帯となり、今では工業都市としてその地位を築いている。
高度経済成長期には多くの人で賑わった坂出のまち。
その名残は、今も残るアーケードと周辺の町並みに見て取ることができる。
坂出駅の北側、東西に伸びる本町商店街。
ここから散策を開始した。
レトロ界隈の人にはおなじみ、水尾メリヤス。
モダンな外観は通りでひときわ異彩を放っていた。
一旦アーケードを離れ、北へと進路を変える。
おおぉ、これはなかなか(いい雰囲気)。
昔は文字通り労働者たちのオアシスだったんだろなぁ。
思わず振り返りたくなるようないい路地だった。
地蔵通り
本町商店街と並行する位置関係にある地蔵通り商店街。
商店街と言ってもアーケードがある訳ではなく。
名の由来は、こちらの延命地蔵尊。
真剣に祈ったら3年ぐらい寿命延びるかな…
で、この地蔵通りで偶然カフェーの鑑札を見つけた。
と言ってもボロ雑巾のようにズタボロでよくよく見ないとわからないぐらいひどい有様だった。
キレイな水色なんだけどね、、元々は。
総じて古めの建物が多い。
こんな風にアーケードが唐突な終わり方をしているところがいくつかあった。
賑わっていた時代は、巨大な生命体のごとくアーケードが張り巡らされていたそうだ。
色街の残り香
坂出にはカフェー街と称される色街があったらしい。
その場所へ案内してもらった。
男と女の情念を深く吸い込んだ路地。そこに立つと、微かにそんな香りがしたような気がした。
かつてはカフェーの鑑札が付いていたそうだ。
不自然な円形がその名残だ。(もうひとつあった)
青線のような場所だったと考えるのが自然だろうか。
ひとつだけ確かなことは、明らかに普通の路地ではなかったということだけだ。
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