葛と薬草が有名です。奈良「宇陀松山」で歴史さんぽを楽しもう

奈良県
この記事は約3分で読めます。

松山地区が伝建地区になったのは2006年7月のこと。
種別は「商家町」で、面積は17ha。五條新町が7haだから約2.5倍。
隅々まで歩かなかったけど、実は結構広い。

奈良漬の専門店があるあたり、さすがは奈良ですね。

山邉家住宅。江戸中期と、この地区で最も古い町家。
犬矢来も装備されてます。

ところで、なんで妻入りがまったくないのかと言うと、有力な商人たちを誘致したとき、特権的な感じで間口に課せられる税が免除されたから。

だいたいどの地域でも、間口の長さによって税が課せられるので、間口が狭く奥行きが長いいわゆる「うなぎの寝床」な町家が多い。

税がないということは、そりゃ誰もが“間口が長く奥行きも長い”豪邸を建てたがるわけですよ。そう、こんな風にね。

どうですか、この奥行きの長さ。

スポンサーリンク

吉野葛の話

ここ、大宇陀では江戸時代、吉野葛の生産が盛んに行われるようになった。
それは、ここには葛粉の製造に欠かすことのできない良質な水と寒冷な気候があったからというのが理由だそうだ。

薬の館(旧細川家住宅)

吉野葛には「吉野葛」と「吉野本葛」があって、前者は葛でん粉にサツマイモのでん粉を混ぜて作ったもの、後者は純粋な葛でん粉だけを寒水に晒して精製したものを言う。

もちろん大宇陀の葛は後者のほう。

すごい車が停まってた。まだ現役の模様

奈良観光に行って、土産物屋でリーズナブルに買えるのは十中八九「吉野葛」のほう。
パッケージに「吉野本葛」と書いてあって値段もお高ければそれは本物。

前に騙されて(知らなっただけだけどw)吉野葛を買ったので、昨年末奈良に行ったときはちゃんと「吉野本葛」を買った。

葛湯ぐらいにしか使わないのでなかなか減らないけど、葛湯は身体が温まって風邪予防なんかにも効くし作るの簡単だし、奈良に行ったら是非葛を買ってみてください。

ちなみに葛湯は、葛と水と砂糖を混ぜて手鍋でかき混ぜながら加熱するだけ。ほんとこれだけ。めちゃくちゃ簡単。

これにすった生姜を混ぜたりすると生姜葛湯になってさらに効果てきめん。

我が家の葛はホント減らないので、今度くずきりかくず餅でも作ってみようかな。

 

あ、そうだ、関東と関西で「くず餅」がまったくの別物だって知ってますか?

これ、関西に来て衝撃を受けたことのひとつなんですが、関東のくず餅は寒天みたいに白い。
関西のくず餅は透明。

関西のはもちろん「葛」を使って作る。対して関東のは「葛」を使ってない。

漢字で書くと「久寿餅」。
もうこの時点で別物だってわかる。

森野旧薬園

江戸中期(享保年間)に開設された、江戸の小石川薬草園(現在の小石川植物園)と並ぶ日本最古の薬草園。

まぁ、そんなわけで関東 or 関西に旅行した際には是非くず餅を探し求めてカルチャーショックを受けてください。

ちなみに両方住むと色んなことがわかって楽しいですよ。

 

まちづくりセンター「千軒舎」。
薬屋、歯科として使われた「旧内藤家」を改修した観光案内所的な施設。

 

道の駅から見て南側には「酒蔵通り」がある。
昔は30軒ぐらいあったらしいけど、今は2軒のみ。

こちらの久保本家酒造さんで自分用の日本酒をみやげに買って帰った。

[訪問日:2018年9月17日]


コメント

タイトルとURLをコピーしました