いかがわしさの向こうへ…布施の魔窟『柳小路料飲食街』が壮絶すぎた

大阪府
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※本頁で紹介している『柳小路料飲食街』は残念ながら2023年末頃に取り壊されました

浅草観音通りから枝分かれする路地に、何かの力に導かれるように吸い込まれて行った。
もとい、直感が「こっちだ」と教えていた。

何かアンビリーバブルな展開が待ち受けている、、そんな予感は見事に的中した。

まさに“魔窟の中枢”とでも言うべき壮絶な光景が目に飛び込んできた。

「表通りなどガラクタに過ぎん、布施の科学は全てここに結晶しているのだ」

思わずそんなセリフを口走りそうになった。いや、なるでしょw

上のほうに近鉄の赤い車両が写っていることにお気づきだろうか。
布施駅はもう目と鼻の先、そんな立地なのである。

再開発されずに残ってることがすでに奇跡としか言えないような危うさの上で、目の前にあるのはさながら砂上の楼閣のような建物たちだった。

なんと…この路地にも。しかも2つも。
ただでさえ大阪は滅多にお目にかかることができないのに、布施で見たのは文字が判読できるほど状態のいいものばかりだった。。

換気扇かエアコンの室外機か判然としないが、あまりの渋さに感涙ものである。

およそ端っこまで歩いてきて振り返る。
どう見ても路地まるごと死んでいた。

獅子舞もとうに絶滅してしまったろう。
この令和の時代、心に去来するのは激しい隔世の感ばかりである。

この先、「布施本町商店街」に出るところで知ることになるこの路地の名は『柳小路料飲食街』。

なるほど、かつては見返り柳の一本でも植えられていたのだろうか。
そんな想像もここでは存外悪くないだろう。

この裏通りのブロックも、正直いつまで保つか。情勢はあまり芳しくない気がしてならない。
見学希望者はお早めに…。

(もうなくなってたらすいませんw)

続いて表通りへ。こっちの建物も負けてない。

この間を抜けると裏路地へといたる。

夜はどんな表情を見せるのだろうか。
機会があれば飲みに訪れたい。

この先がアーケードとの結節点。
このあたりまで来るとほとんどが現役店の雰囲気だった。

ただ、右手フェンス向こうは駐車場になっている。こっちもかつては似たような店舗が並んでいたのではなかろうか。

つまるところ、こんな位置関係である。

ようやく長年の心残りを払拭することができた。
布施は面白い街だ。

それだけは自信を持って肯定できる。

 

この妖しい一角は、あと何年今の姿を我々に見せてくれるだろうか。
つまらないビルやマンション、駐車場に化ける前に見ておくことをオススメしたい。

[訪問日:2020年9月22日]


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